コンクリートの段


場所は沖縄の海

ゆうきとしょーたは

罰ゲームをかけたトスゲームに負け

ナンパをしに行く事になったのだった

佐藤円香「よ、よし、、行くか、、しょーた」

しょうた「う、、うん、、、」

2人はとても緊張していた

佐藤円香「ちょ、、ちょっと待てよ、そういえばオレ、女だぞ!?」

「いいのか?、女がナンパしに行って」

みのる「ま、まあ、その方が相手にとっても親しみやすくて

意外とOKされやすいかもしれねーじゃん(笑)」

佐藤円香「そ、そうか?」

ゆうきは意外と簡単に納得した

そして

ゆうきとしょーたの2人は恐る恐る

遠くにいる2人の女の子の方に向かっていった


しかし

近づくほどに

2人の鼓動は高まり

緊張は頂点に達していた

なにしろ

しょーたは大の恥ずかしがり屋

すでに顔が真っ赤っかである

それに

ゆうきも普段はノリノリだが

いざという時に急に弱くなる性質がある

そして

だんだん目標地点が迫ってきた

2人組の女の子は

まだ気づいていない

1人はビニールボートの上に寝そべり

もう1人はそのビニールボートのはしに手をかけて

楽しそうに笑いながらお喋りしている

そこに

こわばった顔の男女が現れた

ゆうきとしょーただった


女の子達は

その男女の視線に気づき

なんだろう?

少しビックリしたような目で見ている

ゆうきとしょーたもビックリしたような目で見ている

しょーた「あ、、、あの、、、、」

言いかけたものの

しょーたは完全に緊張しすぎて

固まってしまっている

ゆうきの心臓もドクンッドクンッと

はちきれんばかりに脈打ち

顔の表情は

追いつめられた獲物のように

恐怖にうちふるえるような

こわばった表情になっていた

目線もあわせる事ができずに

ゆうきの頭は真っ白になっていった

そして

次の瞬間

佐藤円香「てめーナメてんのかコラァッ!!」

女「きゃー!」

バシャッ

ゆうきはビニールボートの上から女の子を引きずり下ろし

必死に胸ぐらをつかもうとしているが

女の子はビキニの水着を着ていて

胸ぐらをつかもうにも服がなくてつかめないので

ゆうきは困惑してオロオロしている

とっさに遠くの方で見ていたみのる達が波を荒だてながら

「まずい!、止めろ!」とあわててこっちに向かってきた

しょーたは目をキョトンとさせたまま立っている


そんなこんなで夜になり

結局

ナンパは成功したのか?


というと

実はその2人の女の子は

みのる達と同じ学校の同級生だったのである

たまたま友達同士ふたりで沖縄旅行に来ている所に

みのる達もいて

ナンパしたのが同級生だった

という事なのだ(笑)


時間は夜8:00

海にそって走る道路の脇にあるコンクリートの段の所に

7人はいた

おのおの缶ジュースなどを持って座っている

浜辺から道路に行く途中に段になっているコンクリートに腰かけているのだが

コンクリートの上には砂浜の砂がたくさんあって

ジャリジャリしている

時たま後ろの道路を通る車の音が

サ−っと流れて行く

目の前には白から黒に変わるグラデーションに広い砂浜が広がっていて

その奥には暗闇の中にどこまでも続いてそうな海が見える

夜空にはとても綺麗な星達が無数に輝いている

波の音が心地よく響いている


みのる「いやー、しかし、奇遇だねー?」

みのるが缶ジュースを片手に意気揚々と発言する

矢崎「ああ、こんな所で同級生に出くわすとはな」

矢崎もそう言うと

ちょっと嬉しそうな顔を隠しながら横を見た

となりには「高木理沙」という同級生のおなごがいる

矢崎はその横顔を見て

ひそかに『かわいい、、』と思った

そう

誰にも言わなかったが

実は矢崎には好きな人がいた

矢崎本人は自分の心の中だけにとどめていて

誰にも言っていないが

実はひそかに好きな人がいたのである

そして

まさにそれが

今、となりにいる高木理沙なのである

矢崎にとってこんな嬉しい事はなかった

おそらくこの7人の中で

ひそかに一番舞い上がっているのは矢崎である

一方

高木理沙の方はまったく気づいていない


みのるは持っていた缶ジュースを一気に飲み干して言った

みのる「まあ、でも人数も増えて楽しくなってきたじゃねーか、なあ鈴木!」

鈴木「ああ、これぞ修学旅行ってやつよ」

高木理沙は足下の砂をつかんで

目の前にパッと投げると

いきいきとした表情で

みのるや鈴木の事を見ながら言った

りさ「でも、最初は何かと思ったよ?、いきなり飛びかかってくるんだもん(笑)」

みのると鈴木が超爆笑している

佐藤円香「、、す、すいません、、、、」

ゆうきは申し訳なさそうに頭を下げた

みのる「まあ、ゆうきも気にすんなって!、お前らしくっていいじゃねーか(笑)」

鈴木「ああ、あそこでキレてこそゆうきだからな」


高木理沙が不思議そうな顔つきで2人の会話を見ている

りさ「あれ?、佐藤さんって名前「ゆうき」っていうんだっけ?」

佐藤円香「あ、いや、本当は「まどか」っつーんだけど」

「まあ、「ゆうき」ってのは、あだ名みたいなもんかな(笑)」

それを聞いた矢崎もびっくりした顔をした

矢崎「え?、そうなの?、オレてっきり名前なのかと思ってたよ(笑)」

しょーた「ぼ、僕も、、(笑)」

佐藤円香「ま、まあ、いろいろ事情があんだよ(笑)」


こうしてゆうきは

そろそろ男に戻りたいと思ったとさ


つづく(笑)




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