黄金の光


場所は神奈川県

箱根の巨大な旅館

みのる達は地上7階の高さにある

和室の部屋にいた


ゆうきが必死に叫んでいる

ゆうき「だからー!本当にいたんだってば!」

みのるが呆れたような顔で言った

みのる「幽霊がか?」

ゆうきはさらに必死で叫んだ

ゆうき「そうだよ!!オレがウソついてるってのかぁ!?」

鈴木「そうだ」

ビシッ!!

ボコッ!!

鈴木「いたい!」

ゆうき「いきなり決めつけんじゃねーよ!!」

鈴木「ごめんなさい(笑)」

鈴木が頬をさすりながら言った

鈴木「でもよーオレはおまえが見てきてくれって言うから見てきたんだぜ?」

矢崎が口をはさんだ

矢崎「で、何かいたか?」

鈴木が両手を外人さんのようにかかげて言った

鈴木「なにも、、あ、、、」

鈴木は何かを思い出したようだった

みのるが興奮して言った

みのる「す、鈴木!なにか見たのか!?」

鈴木「しょーたとかわいこちゃんが喋ってたぜ」

しょーたと理沙が少し気まずそうな顔をした

みのるがしょーたの方を見て言った

みのる「かわいこちゃん?」

しょーたが慌てて言った

しょーた「いや、中学の同級生にばったり会っちゃって(笑)」

理沙は少し思い出したように

悲しそうな目で笑った

矢崎が続けて言った

矢崎「で?、結局なにもいなかったのか?」

鈴木「まあな」

みのるがゆうきの肩を叩きながら言った

みのる「ま、おめーの勘違いだってことよ!」

ゆうきが必死に叫んだ

ゆうき「ちげーよ!本当に見たんだって!信じてくれよ!」

鈴木「もう誰も信じられない、、」

ビシッ!!

ボコッ!!

ゆうき「おめーはいちいちうるせーんだよ!」

鈴木「い、いたいのはやめて(笑)」

すると

まどかが興味ありそうに言った

まどか「ねえねえ、ゆうきはどこでその幽霊みたの?」

まどかは意外と稲川淳二 系の話しが好きだった

ゆうきはおもむろに上を向いて喋り出した


オレは屋上で花火をできないか?

と思って

屋上探索へ一人ででかけた

エレベーターで最上階の12階まで行って

そこから古びた階段を登ったんだ

暗い部屋をぬけて

屋上へ続く階段を登った

そこは電気もついてなくて

なんだか気味悪い感じだった

ドアノブに手をかけると

カチャッと

かたい感触がして

鍵がしまってるとわかったんだ

ふと後ろを見ると

下の階段のおどりばに一人の男が立っていた

何かスーツのような服を着てたんだ

だからオレは旅館の店員さんが見に来たんだ

と思って聞いたんだ

ゆうき「あのーここの鍵ってあけられますか?」

だけど

男はうんもとすんとも言わずに

ただ立ってるんだ

こっちを見ながら

でも、薄暗くて顔はよく見えない

けど多分、年は若いやつだと思った

オレはまた大きな声で言ったんだ

ゆうき「あのー聞いてますか?!」

それでも男は無反応

何も言わずにこっちを見てる

オレはだんだん腹が立ってきて

階段をおりてその男に近付いたんだ

ゆうき「おい!てめー聞こえねーのか?!」

すると

その男はオレを見て

こう言ったんだ

男「あかね、、」

ゆうき「あかね?、、」

すると

男はすーっと半透明になって

消えたんだ

それでオレは慌てて叫んだ

ゆうき「で、、で、、、でたぁーーーーー!!!!」


矢崎「で、鈴木に見に行ってくれって頼んだわけだ?」

ゆうき「そうだよ、、」

ゆうきは少しふて腐れながら言った

まどかが興味しんしんで言った

まどか「でも、そのあかね、、っていうのが気になるね」

みのるが口をはさんだ

みのる「で、鈴木も同じ場所に見に行ったのか?」

鈴木「オレはスパイダーマンだ、壁の外側しか張り付かねぇ」

ゆうきが怒って言った

ゆうき「てめー!見てねーんじゃねーか!!」

鈴木は逃げ去った

まどかはちょっと嬉しそうに言った

まどか「ねえ、今からみんなでもう一回そこに行ってみない?」

みのるが元気に言った

みのる「なんだ?きもだめしってか!?」

まどかは笑いながら言った

まどか「だって何か気になるじゃん(笑)

ね、理沙も行こうよ」

理沙は少し困った顔で言った

理沙「う、うん、、でも、ちょっと恐いな(笑)」

まどかは理沙の肩を叩いた

まどか「大丈夫!あたしがついてるから!」

ゆうきも勇気りんりんで言った

ゆうき「何かあったらオレがかめはめ波でぶっ飛ばしてやるぜ!!」

みのる「もういいって(笑)」


そして7人はぞろぞろと部屋の外に出た

廊下の奥は非常出口になっており

ホラーな色合いになっている

長い渡り廊下のはしっこを見て

みのるが言った

みのる「ん?、あの非常出口に誰かいねーか?」

みなは「ん?」とそっちを見た

すると

廊下の端のうすぐらい部分に人影のような影が見えた

しょーたが目をこらして言った

しょーた「なんだろう?」

すると

その人影が

すーっとこっちに近付いてくる

しかし

歩いている様子はなく

平行エスカレーターに乗っているように

音もなくこちらに向かってくる

矢崎が叫んだ

矢崎「人間じゃない!!」

みのる「なんだとお!?」

その人影はさらにスピードをあげて

すーーっとこっちに向かってきた

矢崎「うわ!!」

まどか「きゃぁ!!」

その人影は

ものすごいスピードでみのる達の間を抜けて

すっと消えた

みのるが目をまるくして言った

みのる「な、、、なんだいまの?」

ゆうきがハキハキと言った

ゆうき「ほら!だから言ったろ!?」

鈴木が腕を組みながら言った

鈴木「あれはオレの友達のよしたかだ」

みのる「あぁ?」

鈴木「ウソだ」

ゆうき「おめーはいつもいつもなぁ!!」

鈴木は逃げ去った


そして夜中になり

みなは鈴虫の鳴き声を聞きながら

風情のある箱根の夜に浸りながら

睡眠の世界に入った

ふと

夜中の2時くらいだろうか

矢崎はふと目を覚ました

矢崎「んん、、しょんべんしてこよ、、、」

矢崎はおもむろに布団から出ると

寝ているみんなを起こさないように

そっと部屋を出た

トイレにつくと電気が消えていたが

矢崎は気にせず歩いて入っていった

しかし

トイレの中に入って矢崎の足がとまった

トイレの窓際の薄暗いはしっこに人影が見える

矢崎は一瞬ゾッとした

背筋が凍り

鳥肌が立った

暗闇の中で立っている男はじっと矢崎を見ている

矢崎は直感的に思った

幽霊だ、、

そして有無をいわさず

矢崎の感情を恐怖が支配した

矢崎は声一つあげることすらできなかった

今すぐ走ってその場を逃げ出したかったが

そんな事をしてしまったら

逆に発狂してしまいそうでできなかった

矢崎はある種の冷静さを取り戻すと

ゆっくりと歩いて目をそらし

部屋に帰ってきた

そして

明日ぜったいにこの話しをみんなに言うぞ!!!

と誓い

布団に入った


そして

さらに夜もふけてきた夜中の3時ごろ

ゆうきは金縛りにあい

うめきごえをあげていた

ゆうき「う、、うう、、、」

ゆうきがふと目をあけると

体がまったく動かない

部屋のはしっこから

薄暗い部屋の中を

一人の男がゆっくりと歩いてくる

ゆうき「くっ、、、うう、、、!!」

ゆうきは本気で体を動かそうとしたが動かない

次の瞬間

ゆうきの目の前に男の顔があらわれた

まさに鼻と鼻がくっつく距離だ

ゆうき「うわぁぁっっっっ!!!!」

ゆうきは思わず叫び声をあげた

その声でみんな目を覚ました

みのるが眠そうに目をこすりながら言った

みのる「なんだよもうーうるせーなー、、」

そして暗闇の中

見知らぬ男が立っているのを見て

みのるは目をまるくした

みのる「あれ?、、、おまえ、、平石じゃねえか?」

幽霊の男はみのるを見て言った

幽霊「み、、、、みのる、、、か?」

みのるは嬉しそうに言った

みのる「そうだよ!!久しぶりじゃねーか!

おまえ箱根の旅行に行って病気で死んだはずじゃ、、」

鈴木「うん、死んでるな」

幽霊も悲しそうに言った

幽霊「心臓発作で僕は気を失って、、、

一緒にきてたあかねは、、、、あかねは、、、どこ?」

みのるが幽霊を見て言った

みのる「あかねって、、、ああ!おまえの彼女のあかねちゃんか!

あかねちゃんなら高校の春に交通事故で亡くなったぞ?」

幽霊はびっくりしたような顔で言った

幽霊「こうつう、、、じこ、、、」

みのるは幽霊の肩に手をかけた

スッ

手は半透明の幽霊を通過した

みのる「ありゃ!おまえ幽霊だから触れねーじゃねーか!」

幽霊はみのるを見て言った

幽霊「あかねは、、、あかねは、、いないのか?、、、」

みんなは息を飲んで二人の会話を聞いている

みのるはようようと言った

みのる「あれだな、きっとあかねちゃんはもう成仏して天国にいるんだよ」

幽霊は不思議そうな顔で言った

幽霊「てん、、ごく、、」

みのるは幽霊の肩を叩いた

スカッ

みのる「ありゃっ」

そして

幽霊の顔を見て言った

みのる「とにかくよ、平石、もうおまえもこんな所にいねーで天国行った方がいいじゃねーか?」

幽霊はみのるを見て言った

幽霊「てんごくに、、行けば、、あかねに、、、あえるのか?、、」

みのる「そりゃ会えるだろう!あかねちゃんだってきっとおまえの事待ってるぜ?」

幽霊は少し嬉しそうな顔をした

幽霊「そ、、、そうか、、、」

そして

幽霊はみのるの顔を見て

はじめて笑顔で言った

幽霊「みのる、、、ありがとう、、、」

すると

幽霊のからだが金色に輝き始め

綺麗な神々しい光を発し始めた

みのるはまぶしそうに幽霊に言った

みのる「お、成仏すんのか?元気でな!」

幽霊は黄金の光に包まれながらみのるに手を振った

幽霊「ありがとう、、あの世で待ってるよ」

みのる「おお!すぐ行くぜ!

ってすぐには行かねーよ!!」

幽霊は少し笑いながら黄金に包まれてすーっと消えていった

それはとても心地のよい光で

それを見ていた矢崎や理沙達の心まで洗うかのようだった

みのる「いやー平石のやつ久しぶりにあったな−」

矢崎がみのるを見て言った

矢崎「おまえの図太さには憧れるよ(笑)」


こうして

一見恐い幽霊に見えたかのようだったが

みのるの助言によって成仏した平石くん

はてさて

箱根の旅もこうして幕を閉じたのだった

お次はどんな冒険の旅が始まるのか?


つづく(笑)




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