放課後の体育館
オレがいた
『ここはどこだ?』
あたりを見まわすと
体育館にいた
『あれ?』
『なんでオレ』
『なにやってたんだっけ?』
もう一度まわりを見わたすと
やはり体育館にいた
2階の窓から夕暮れの日射しが差し込んでいる
時刻は夕方くらいか
まあいいや
家に帰ろう
体育館を出ると
正門の近くで女子生徒が数人おしゃべりをしていた
『あ!』
オレはその中の1人を見ると同時に
トキメキながら目をそらした
そう
あのコの名前は佐藤円香(さとうまどか)
同じクラスの女子で
ズバリ
オレの好きな人だ(笑)
でも、まだ喋った事は一度しかない
いや
喋った事がないと言った方が正しいかもしれない
あれは
そう
去年の春
オレが授業中に消しゴムを落としてしまった時
佐藤さんはそれを拾って
「はい、ゆうき」
と手渡してくれたのだ
オレは表面上はそ知らぬ顔で消しゴムをうけとったものの
内心では
『佐藤さんがオレの名前を呼んでくれたー!!』
と
完全に舞い上がっていた
そんな佐藤さんが
今、オレのななめ前12メートル付近の所で
友達とお喋りをしている
オレは高鳴る胸を隠しながら
何食わぬ顔で通り過ぎようとした
しかし
どうも様子がおかしい
女子の1人がオレを見ながらクスクス笑っている
『なんだ?』
オレは意味がわからず
混乱しながらも
とりあえず歩いていた
すると
彼女達の様子がエスカレートし
みんなでこっちを見ながら笑っている
『なんだ?』
『一体なにがどうしたというんだ?』
オレはふと下を見た
『ぬお!』
なんと
オレはパンツ一丁で歩いていた
『あれ!?』
しかも
それだけではなかった
胸の所には
筆書きで力強く
「最強」
と書いてある
『なんじゃこりゃー!』
あまりの恥ずかしさと
急な出来事で
オレの頭は混乱して
気がつくと女の子達に向かって
「なに見てんだコラァ!」
とメンチをきっていた
つづく(笑)
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